化学物理工学科の2年生は化学と物理に関わる多くの実験を履修します。エネルギー、新素材、環境の3つの分野の研究活動に不可欠な多くことを学びます。2020年度は実験テーマの一部をオンラインで実施しました。
実験テーマの概要と学生の声の一部を紹介します。
・遺伝子 (遺伝子の増幅・定量に取り組みます。遺伝子の中のDNAの抽出や遺伝子の検出という基本操作を体験し、細胞の構造や遺伝子の機能に対する理解を深めます。)
新型コロナウィルスの検査に使われているPCRによるDNAの増幅を実験できたのが印象に残りました。
・電気化学 (Daniell電池を作製し、溶液の濃度比を変えたときの起電力を測定することで、溶液濃度比と起電力の関係について考察します。)
あらかじめ分かっている関係を検証するのではなく、自ら方法から考え実験することを経験できたのが新鮮でした。
・吸着平衡 (活性炭への水溶液中のメチレンブルーの吸着平衡の測定とLangmuir型吸着等温式による解析により吸着現象を理解し、溶液中の物質の定量分析を修得します。)
自分で実験の細かいところまでデザインするのが今後に役立つと感じました。また、提出したレポートについてフィードバックをもらえたのが勉強になりました。
・力学~振動現象~ (力学の振動現象、電気回路の電流の振動現象について実験します。)
データの数がとても多いのが印象に残っていて、データの分析は大変でしたが、先生が実際の研究で使っている実験機器を用いたので、研究を垣間見ることができて良かったです。
大量のデータを分析する際にプログラムを作って解析しました。プログラミングを学んだ甲斐があったと思いました。
・電気回路 (トランジスタを使った増幅回路を自作して増幅動作を確認します。)
実際に回路を設計して作成し、測定するのが面白かったです。また、電圧増幅回路と電力増幅回路を測定して比較することができて面白かったです。
・電磁気学(帯電量を測定します。)
電荷量を測定する実験で実験方法を指定されずに、自分で実験装置の構造や実験方法を考えて実験を行ったのがとても興味深く、主体的に積極的に実験を行うことにやりがいを感じました。各班ごとに工夫の仕方が全く異なるのが興味深かったです。