グリセリン変換を革新する新たなポリマー触媒Revolutionizing Glycerol Conversion with New Polymeric Catalyst

当学科の複数の研究グループ(徳山研究室、寺田研究室、大橋研究室)は、poly(AMPS)-g-PUSと呼ばれる新しいポリマー触媒を開発しました。この触媒は、植物や油の中に含まれるグリセリンという物質を、燃料や医薬品に使われるソルケタールという化学物質に変えるのに役立ちます。この触媒は、大気圧プラズマ誘導グラフト重合と呼ばれる特別な技術を使って作られます。この触媒はよく働き、何十回も使っても効果が落ちません。これは、poly(AMPS)-g-PUSがグリセリンからソルケタールを作るために有望な触媒であることを示唆しています。 https://doi.org/10.1016/j.reactfunctpolym.2023.105697 Several research groups (Tokuyama, Terada, and Ohashi Labs) in our department have developed a new polymeric catalyst called poly(AMPS)-g-PUS. This catalyst can help convert glycerol, a substance found in plants and oils, into solketal, a chemical used in >>> More …

単一コロイド量子ドットで電気伝導の評価と制御 Single Quantum Dot Breakthrough: Electrical Conduction Achieved (Nature Commun., 2023)

1個の半導体コロイド量子ドットを用いた単一電子トランジスタで室温動作を実現 d a technique called scanning tunneling microscopy to create a single-electron transistor (SET) with a single colloidal quantum dot at the junction between two metal electrodes.

第三世代キタエフ物質 Third-generation Kitaev materials

原口祐哉助教は、第三世代キタエフ物質のテーマで2023年よりJSTさきがけ研究者に選ばれました。 さきがけ (jst.go.jp) 戦略目標:「元素戦略を基軸とした未踏の多元素・複合・準安定物質探査空間の開拓」研究領域:「物質探索空間の拡大による未来材料の創製」 Dr. Yuya Haraguchi was selected as one of the JST “Sakigake” PRESTO Researchers in 2023. 第三世代キタエフ材料は、トポロジカル量子コンピューティングの実現に向けて期待されている新材料です。キタエフ模型は、量子コンピューティングの理論的枠組みである量子アニーリングを実現するための最有力な候補の1つとされています。第三世代キタエフ材料は、キタエフ模型を実現するための材料として、従来の材料よりも優れた性能が期待されています。Third-generation Kitaev materials are promising new materials for the realization of topological quantum computing. The Kitaev model is one of the >>> More …

環境に優しい新製法でグラフェンの合成:セルロースの糖化触媒を製造する。Graphene made easy: A new eco-friendly method opens the door to converting cellulose into sugars

This new method for making graphene is a promising step towards the development of more sustainable and efficient ways to produce this important material. このグラフェン製造の新方法は、この重要な材料をより持続可能かつ効率的に生産するための有望な一歩です。

有機太陽電池の秘密を解き明かす Unveiling the Secrets of Organic Photovoltaic Cells (ACS Appl. Energy Mater.)

black solar panel on brown roof tiles

フェーズプレート走査透過型電子顕微鏡P-STEMが有機ハイブリッド材料の分析に大きな可能性を秘めている。The potential of P-STEM (phase plate scanning transmission electron microscopy) for analyzing organic hybrid materials (bulk heterojunction in organic photovoltaic cells).

A new process. Making fibers with soots for purifying water by solar energy. すすで繊維を作るプロセス:太陽熱で水を浄化する

Solar distillation, a promising technique for water purification and desalination, requires photothermal materials to efficiently convert solar energy into heat. 太陽光エネルギーを熱エネルギーに変換して水を蒸発させる太陽蒸留は、水の浄化と淡水化に有望な技術である。太陽光を効率的に熱エネルギーに変換するためには、光熱変換材料が必要である。

Metallic behaviour in superlattice of semiconductor colloidal quantum dots. 半導体コロイド量子ドット超格子における金属的挙動 (Nature Comm.)

従来の商用コロイド量子ドット薄膜よりも1,000~100万倍以上も大きな移動度を示した。キャリアドープによって金属的伝導性を示すことも明らかになった。The films showed mobilities more than 10 million ~ 1 million times greater than conventional commercial colloidal quantum dot films. It was also found to exhibit metallic conductivity by carrier doping.

水の蒸発は少量のポリマー添加で阻害される Adding a polymer significantly reduces the rate of water evaporation from narrow gaps

There have been no studies on how substances that dissolve in water affect the evaporation of water from narrow gaps between particles. 水に溶けている物質が、粒子間の狭い隙間から水が蒸発する際にどの程度影響するのかについては検討例がありませんでした。

シミュレーションとデジタルツインで最適化. Optimization with simulation & digital twin

2022年12月。化学工業日報社(主催)、マイクロソフト(共催)の「石油化学業界向け DX 推進セミナー:製造現場に変革をもたらすデジタル技術の活用と推進のポイント」にて、山下 善之教授の『デジタル技術を駆使した 化学プラントの運転・保守』より デジタルとリアルの融合がプロジェクトを加速する。石油化学業界向け DX 推進セミナー『製造現場に変革をもたらすデジタル技術の活用と推進のポイント』参加レポート – マイクロソフト業界別の記事 (microsoft.com) 天災やパンデミック、軍事侵攻といった想定外のできごとが世界中で起き、人工知能やバイオテクノロジーが予想をはるかに超えて進化している VUCA の時代において、「今まで常識だと思っていたことが常識ではなくなってしまう時代にどういうことを考えるべきでしょうか いくらでもデータを蓄えられる今の時代に重要とされるのはビッグデータの活用であり、ものづくりの現場においては“サイバーフィジカルシステム”が重要な概念になる 「サイバーフィジカルシステムが実現できたことから、今いろいろなところで“スマート工場”が実現しつつある」 第 3 次 AI ブームと言われる今、これまでの常識を覆すインパクトを持った AI ソリューションが多数開発されていることから、これまでのブームとは異なり、AI の進化が止まることはないだろうと予測。重要な視点として、AI に任せきるのではなく人間が介在することで精度が上がる場合が多いことから、「人間とコンピュータの協働が重要」。リアルとデジタル、ヒトとコンピュータのコラボレーションが、予想不可能な時代を乗り越えるひとつのカギになる 我が国のデジタル化の現状として、2021 年には 81%の企業が DX を計画、そのうち 7 割以上が実際に取り組んでいるというデータを示し、生産性の向上やコスト削減などを期待して、すでに多くのデジタル化事例が報告されている。 化学プラントが DX を進めるための支援策として、経済産業省の「スマート保安」に向けた取り組みがある。カメラ搭載ドローンによる検査を可能とする規制改正や、AI を使ったシステムの信頼性を評価するガイドラインの策定、日タイスマート保安コンソーシアムの設立など、経済産業省主導でさまざまな取り組みが行われており、化学プラントの運転・保守における AI 適用事例が紹介されている「Smart Industrial Safety >>> More …