2019年にスタートした日本で唯一の「物理工学・応用物理」と「化学工学」を融合した化学物理工学科は、その特色ある教育・研究を通じて、社会の多様な分野で活躍できる人材を育成しています。
この度、2025年3月に大学院博士前期課程（修士課程）の第1期生が修了し、社会へと羽ばたきました。また、2023年度（および2024・2025年度）には学部を卒業し、修士課程に進学せずに就職の道を選んだ卒業生もいます。
ここでは、本学科で学んだ先輩たちが、どのような未来を切り拓いているのか、その進路状況をご紹介します。
大学院進学について
本学科では、学部で培った基礎力を土台に、より高度な専門知識や研究能力を身につけるため、多くの学生が大学院博士前期課程（修士課程）に進学します。例年、学部卒業生の85%以上が大学院に進学しており、その多くは本学の大学院（化学物理工学専攻、生物システム応用科学府BASE（2025年度から、先端学際科学府AIS）、産業技術専攻など）で研究を続けています。(データ出典：2023年～2025年3月学部卒業生実績)
修士課程修了生（2025年3月）の進路
記念すべき修士課程の第1期修了生（54名）は、以下のような多様な分野へと進んでいます。
- 博士後期課程進学: 2名 （本学大学院などで、さらに研究を深めます）
- 就職: 52名
- 企業: 49名
- 教員: 1名 (中等・高等部)
- 公務員: 2名 (国家公務員)
就職先は、本学科の学びが生かせる幅広い分野にわたっています。以下に代表的な業種と企業（一部抜粋）をご紹介します。
- 化学・素材・石油:
- AGC、レゾナック、出光興産、三井化学、ENEOS、丸善石油化学、日油、クレハ、JX金属 など
- 電気・電子・精密機器・情報通信:
- 富士フイルム、リコー、三菱電機、キーエンス、横河電機、パナソニック、デンソー、ウエスタンデジタルテクノロジーズ、テルモ、アドバンテック など
- 機械・プラントエンジニアリング:
- 小松製作所、清水建設、千代田化工建設、トヨタ紡織 など
- エネルギー・インフラ:
- JAPEX 石油資源開発、東京電力ホールディングス など
- 食品:
- オリエンタル酵母工業、日清製粉グループ本社 など
- コンサルティング:
- デロイト トーマツ コンサルティング、アビームコンサルティング など
- 公務員・教育:
- 国土交通省（国土地理院、関東地方整備局）、ドルトン東京学園 など
(注：上記は2025年3月修士修了生の就職先の一部です。)
学部卒業生の進路
学部卒業後すぐに社会で活躍する道を選ぶ卒業生もいます。これまでの卒業生は、以下のような多様な分野で活躍しています。（一部抜粋）
- 製造業: SUBARU、富士通、三菱ケミカルエンジニアリング、スタンレー電気、日清紡マイクロデバイス など
- 情報・サービス: 日本総合研究所、アイヴィス、コムチュア など
- 公務員: 東京都庁、大阪府庁 など
(注：上記は2023年・2024年・2025年3月学部卒業生の就職先の一部です。)
まとめ
化学物理工学科の「物理工学と化学工学の融合」という日本で唯一の学びは、基礎科学から応用技術、製造業（素材、化学、電機、機械）、エネルギー、情報通信、コンサルティング、社会基盤を支える公務員まで、非常に幅広い分野での活躍につながっています。
高校生の皆さん、在学生の皆さん、化学物理工学科での学びが、皆さんの多様な未来の可能性を広げることを感じていただけたでしょうか。私たちは、皆さんが社会の様々なフィールドで活躍できるよう、全力でサポートしていきます。
【Key English Explanations】
- Department Focus: Our Department of Applied Physics and Chemical Engineering, established in 2019, is the only one in Japan uniquely integrating these two core disciplines.
- Graduate Paths: This page introduces the career paths of our graduates, including the first cohort of Master’s students (graduated March 2025) and undergraduate students who entered the workforce (since March/April 2023).
- Master’s Progression: A large majority of our undergraduate students (typically over 85% annually) continue their studies in Master’s programs, mostly within TUAT (our university), to deepen their expertise.
- Master’s Destinations (March 2025): Our first Master’s cohort (54 students) advanced to diverse fields:
- PhD Studies: 2 students
- Employment: 52 students (49 in Companies, 1 Teacher, 2 Civil Servants)
- Industry Fields: Graduates secured positions across a wide range of industries, reflecting our interdisciplinary education. Examples include:
- Chemicals, Materials, Petroleum: AGC, Resonac, Idemitsu Kosan, Mitsui Chemicals, ENEOS, etc.
- Electrical, Electronics, Precision Instruments, IT: Fujifilm, Ricoh, Mitsubishi Electric, Keyence, Yokogawa Electric, Panasonic, Denso, Western Digital, Terumo, etc.
- Machinery, Plant Engineering: Komatsu, Shimizu Corporation, Chiyoda Corporation, Toyota Boshoku, etc.
- Energy, Infrastructure: JAPEX, TEPCO Holdings, etc.
- Consulting: Deloitte Tohmatsu Consulting, ABeam Consulting, etc.
- Government/Education: Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism (GSI, Kanto Regional Development Bureau), Dalton Tokyo Gakuen High School, etc.
- Undergraduate Destinations (Examples from 2023/2024/2025): Some students start careers directly after their Bachelor’s degree in sectors such as:
- Manufacturing: SUBARU, Fujitsu, Mitsubishi Chemical Engineering, Stanley Electric, etc.
- IT/Services: Japan Research Institute (JRI), etc.
- Government: Tokyo Metropolitan Government, Osaka Prefectural Government, etc.
- Overall Message: The unique curriculum combining Physics and Chemical Engineering equips our students for successful careers in an exceptionally broad spectrum of fields, from fundamental science to applied technology, manufacturing, energy, IT, and public service.